【レビュー】土地と建物でカネを生み出し、億万長者を目指せ!『モノポリー』(ボードゲーム、Android)
時代が変わっても色あせない、不朽の名作
と、いうことで。
年代を問わず大人気のボードゲーム『モノポリー』のご紹介です。
本作の目的は、正方形の盤面外周に配置された各マス(土地)をサイコロの数だけ進め、止まったマスを手持ち資金で買収していき、最終的にすべての物件を買い占めた(=他者がすべて破産した)プレイヤーが勝利するという、現在ではたいへんポピュラーなシステムです。
このシステムを踏襲したものに『いただきストリート』シリーズや『カルドセプト』シリーズなどがあります。
要はすごろくみたいなもんでしょ?
とか思ったあなた。
そう、あなた!
ちっちっちっ。(指を振る仕草)
甘い甘すぎるぜダンナ。
『モノポリー』はサイコロ運だけじゃ生き残れねえ。
そこには”駆け引き”が必要なのさ。
どういうことか?
解説しましょう。
この 『モノポリー』、実は止まったマス(土地)に所有者がいた場合、通行料という名目で金銭を支払わなければなりません。
当然、高額な通行料の土地は、取得するための土地代が高く設定されています。
そして、この土地の売買には「一対一で行う」「贈与はNG」などの例外を除けば、細かなルールはありません。
言い換えれば、脅迫や地位を使ったパワハラ以外、ある程度は無茶な要求が許されるのです。
たとえば。
手持ちに”ボードウォーク”(定価400$)という土地があったとしましょう。
この”ボードウォーク”は、ふたつとなりの”パークプレース”(定価350$)と同色マスにあたり、同色マスを独占所有していると、他者が止まった場合に通常の二倍の通行料をもらうことができるというルールがあります。
で、その”パークプレース”はというと……対戦相手のAさんが持っているではありませんか。
「Aさん、パークプレース売ってくれない?」
「うん、いいよ。1,000$ならね」
”ボードウォーク”の通行料は50$。二倍になっても100$です。
約40もある盤面のマスで、他のプレイヤーが10回以上止まるとはとても思えません。
ただ、
「そんな法外な値段ならいらないよ」
とはならないのが『モノポリー』のつらい、そして面白いところ。
実は、同色マスを独占していると「家」や「ホテル」を建てることができるようになるのです。
そして、「家」「ホテル」を建てると通行料が飛躍的に上がるのです。
ちなみに、”ボードウォーク”の場合は、「家」を2件建てると600$、3件建てると1,400$(!)までハネ上がります。
そして、”パークプレース”を取り上げることで相手の”資産”を削ることができる。
そこを見越して、Aさんは「1,000$」という高額な値段を提示してきたのです。
しかし、逆に1,000$払って”パークプレース”を手に入れても、手持ちの現金が減ることは、破産へと一歩近づくことを意味します。
そこで、
「これも付けるから、500$にまけてよ?」
などと言いつつ、手元にある”ニューヨーク通り”(定価200$)と”テネシー通り”(定価180$)をちらつかせるのです。
これらは同色なので、Aさんが未だどの色も独占していないなら「あと一か所で独占できるのか……」と、充分交渉に乗ってくる可能性はあるでしょう。
これらの権謀術数を繰り返し、盤面を自らの家やホテルで埋めつくすのです。
経済を学べるほか、接待に最適
こういうやりとりは経済の縮図などと言われており、キャッシュフローや収支管理の感覚を養うのにたいへん役立つのではないでしょうか。
また、初めてボードゲームをプレイする人の「接待ゲーム」としても最適。
慣れてる人は交渉で少し相手に譲歩してあげれば、ちょうどいいバランスでゲームが展開しますよ。
筆者も、これで友人を何人もボードゲーム好きにさせました。(笑)
現物版のほか、Android版もあるのでぜひ試してみてください。
『モノポリー』:9点(10点満点)
★★★★★★★★★☆
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