【レビュー】魂揺さぶる男たちの物語。『龍が如く6 命の詩。』(PS4)
家族を欲した遙
『龍が如く6 命の詩。』は、初代『龍が如く』から続く”任侠の生きざま”をテーマにしたシリーズの完結編。
バイオレンス全開の作品ですが、その根っこにあるのは「人としての在り方」です。
初代『龍が如く』から桐生と行動を共にしてきた小さな女の子の遥(はるか)も、『6』ではすっかり成長。
人気アイドルとして活動してきましたが、元極道である桐生一馬に育てられたことをずっと恩義に感じており、ついにそのことをドームのコンサートで告白。
「”家族”のもとへ帰る」と芸能界を去り、自らが育った沖縄の孤児院へと戻ります。
しかし、桐生の事をネタにしようとするゴシップ紙などに追い回された挙句、孤児院の存在が世間に公表されてしまいます。
これ以上仲間に迷惑をかけられないと思い、一人そっと孤児院を旅立つ遥。
禊を済ませて遥と静かに暮らしたいと考えていた桐生は、刑務所から出所してきたあとにそのことを知るのでした。
しかし、運命の歯車が動き出します。
東京で遥の行方を探していた桐生に、一本の電話がもたらされます。
「遥が車に轢かれて病院に運び込まれた」
頭を強く打って意識不明の重体……
普段は落ち着き払った桐生にも焦燥感が漂います。
「遥はこいつを守るために庇って撥ねられたんだそうだ」
刑事からそう告げられ、ドアを開くと、そこには1歳くらいの男の子が無邪気な笑顔で座っていました。
その持ち物には「さわむら はると」と書かれていました……
この子の父親はどこへ行ったのか。
遥が轢かれたのは偶然だったのか。
そもそもなぜ遥は東京にいたのか。
いくつもの疑念を抱えたまま、桐生はハルトとともに旅立つ──
龍が如く6 命の詩。完全攻略極ノ書 [ 週刊ファミ通編集部 ] |
本編も楽しいが、寄り道はもっと楽しい!
重厚なメインストーリーのほか、さまざまな寄り道やサブストーリーも楽しめます。
特に神室町にあるゲームセンター「GIGO」では、セガ製アーケードゲームがほぼ当時のまま(!)遊べるのです。
『アウトラン』『アフターバーナー』『ぷよぷよ』など感涙モノのレトロゲームのほか、『バーチャファイター5 Final Shouwdown』までプレイできます。
他にもバッティングセンターやキャバクラ遊びなどもあり、本編以上に熱くなれること間違いなし!
そして、超豪華キャストも話題ですね。
ビートたけしをはじめ、藤原竜也、真木よう子、小栗旬、宮迫博之、大森南朋などなど、これで一本がっつり映画が撮れる面々。
主題歌は山下達郎ときているから、まさにゲームの域を超えている!
”強い”とはどういうことか? を問いかけてくる作品
複雑に絡み合う極道社会の人間関係。
昨日の敵は今日の友。信頼と裏切り。試される絆。
本当の”強さ”とは何か? と問いかけてくるような作品です。
桐生一馬、最終章。
その目に焼き付けろ。
『龍が如く6 命の詩。』:10点(10点満点)
★★★★★★★★★★
龍が如く6 命の詩。 |